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スキンシップ医療 →表を読む 「いきなり石鹸でごしごし洗うのは皮膚に刺激が強いって言ってたからな」 サンジが好む温めの湯につかり、背後から抱きかかえる様にして座り込んだゾロが、 水独特のぬめりを伴ってサンジの身体をなでまわす。 暖めるように肩、首筋を撫でるのは心地がいいが、 それは次第に弱点だけを弄り出し、新しい皮膚が過敏に反応する。 「…いつ、聞いた?」 「あ?てめぇが能天気に鼻歌歌ってるとき」 そろりと掌から逃げ出そうとする身体を引き戻しながら、 握っていたカードを放り投げ、すぐさま聞きにいったという事まで機嫌よく答えるゾロに、 サンジはなんてあからさまな男なんだろうと舌打ちする。 救いはその場に聡明なナミやロビンが居なかったことだが、 ウソップに聞かれたならば結局はゾロの質問が何を指しているかはもうばれているだろう。 どうせならチョッパーかせめて船長の前で聞いてもらえれば、 まだ救われたのにと思うが、時既に遅し。 わざわざその事実をご親切に教えてくれたゾロを睨み付けたくなるが体制的にそれも叶わずに、溜息が出る。 以前から、船内で男同士でいちゃこらしていたらさぞかし気持ちのよいものではないのだから あからさまな言動は避けろと言い続けていたが相手が言うことを聞くわけも無く、 こうして頻繁且つ遠慮なく晒される。 しかし皆、肝が深いというかなんと言うかとにかく大らかではある。 理由としてはゾロのあけすけさにただ慣らされただけかもしれないが。 「…ま、兎に角…ご丁寧におれのナイスバディーを気遣って下さった訳だ」 「おう、ありがたく思え」 サンジの心の中を読み取れる訳も無い男はすっかり浴槽で寛ぎ、 軽く嫌味の一つを言ってみたものの、素直に受け取られた上に偉そうに返されサンジの肩から力が抜ける。 どう考えてももう彼を追いやる事など到底出来そうにない。 満足そうな息を吐く相手はもちろん、久々の接触に自分の身体は正直に動き初めていることにサンジは気づき苦笑する。 ふわりと預けた背中は、堅いバスタブよりもゾロの素肌が心地よいと告げている。 「あ〜あ、思うかアホ。じゃあ、なんでこんな状況に陥ってんだよ」 「こんな状況?」 唯一、どうにも収まりの悪い箇所から意識を外すことが出来ず、 生意気にも誤魔化そうとする相手の急所を後ろ手で探り当て、 ぎゅうと力を入れてやれば、「うッ」と苦しげな声に溜飲が下がるのと、 臨戦態勢まっしぐらなその硬度にこくりと喉が鳴る。 「…むかつくくらいに硬いもんがオレの後ろに当たってんだよ、アホ」 「ああ、これか?」 ぐいと一度前後にゾロが腰を動かせば、 ちょうど上に乗せたサンジの尻の割れ目にそれが食い込み、ビクリと白い肩が震えた。 「ん。ひさびさだ」 くんくんとサンジの首筋に鼻先を埋め満足そうに呟く男に、サンジは思わず笑う。 よくよく考えてみれば伝説の一つでもある空島にたどり着いてからゆっくりと身体を重ねることなど無く、 空から降りてきても体中が焦げだらけの身では不埒な行為もできなかった。 そういえば、あまり身体に触れることさえなかったとサンジは気が付く。 新しい皮膚を作り出している体は、薬をしみこませたガーゼですら刺激となり、 動いたためにずれた包帯の隙間が洋服に触れるだけでも痛んだ。 それはけして激痛ではないが、こまごまとした動作の合間に信号を送り込み、 気分のよいものではない。 「もしかして、柄にも無く俺の身体に気をつかったのか?」 クルーの中では一番に雷を受けたサンジは当然のごとく治りも遅く、 反対に人外の回復力を持つ男はダントツ一位で回復していた筈だ。 「さっき、包帯取ってるの見たらすげえ綺麗だったからもう解禁だろ?」 衒いも無く告げる相手に、サンジの方が恥ずかしくなる。 包帯を替える度にこっそりと確認していたり、我慢できなくて風呂場に追ってくるなんて そんなあからさまで一直線な相手の行動は、物凄く恥ずかしい癖に、正直に言ってしまえば嬉しい。 「あー、もー。クソおめでとうございます。解禁だ!」 湯の中に入れていた両手を勢いよく跳ね上げて、サンジは降参のポーズを取る。 跳ね上がった水滴がぱらぱらと二人に降りかかる前に背後の獣に身体を絡められ、 あっという間にお互いの舌先に夢中になった二人には、その飛沫が落ちたことなど気が付きもしなかった。 「はッ…ん、や、っぱり、この体勢かよ…っん」 後ろから抱えられたまま解されるという形は、 ただ快楽を与えられるがままになり、サンジはできるだけ避けてはきたが、 狭い浴槽では無理矢理体位を変えることも難しく、 震える手が暇を持て余し、太い指が打ち込まれる度にちゃぷちゃぷと湯の中を跳ねる。 「せめて、ん。ぁ、あッ…まりもと…ッ、対面させろよ…」 いつもならばその身体にしがみ付いて、肩口にでも噛み付けば耐えられるが、 目の前に有るのは浴槽の淵とタイルの壁で、そんなものにしがみ付く気にもなれずにサンジは 何かにしがみ付こうとさ迷う腕を湯の中へと潜らせた。 「ん、っく」 水分を多く含んだ空気が大きく開かれた口から喉にと流れこみ、 まるで生ぬるい水中にいるかのような感覚に陥る。 「は、ッ、あ、あ…くそ、アチイッ」 中からも、外からも潤んだ熱に犯され、 サンジは次第に意識がかすんで行くことに気がつく。 ぐらりと前のめりになっていく体を支えようともがいた手がひやりとした金属に触れる。 「ッ…ふ、うっ」 無意識に右手が冷たいシャワーコックをひねり、 ざあざあと頭上から降り注ぐシャワーがのぼせかけた身体を冷やす。 「…いつまで、冷やしてるつもりだ?」 うなだれたまま、高等部から首筋へと水を浴び続けるサンジにゾロが笑う。 余裕の無い彼の姿を見るのが、ゾロにとっては何よりの媚薬である。 「う、っせぇ…」 水のベールの下から返ってくるサンジの声は、先程よりも冷めている。 「…おら、来いッ」 ぐっと、冷たく濡れた後ろ髪を引っ張ると、 その冷たくなった身体を、ゾロの胸へともたれさせ、逃れようと身じろいだその首筋に舌を這わせる。 冷たく滑らかな肌は舌を無意識に誘い、さらにはそこに伝わる水が渇きをまるで熱帯で事に及んでいるかのようなゾロを潤す。 「っ、ふぅ、美味ぇな」 満足げな吐息に、サンジの身体が更に震え、 甘く冷たい露に夢中になりかけたゾロを欲望の渦へと引き戻す。 「あ、アアッ」 水を指先で集め、その冷えた指先できつく両方の胸の飾りを摘まんでから、 ゆるく上下に撫で擦るってやれば、 あっという間に堅く尖り、すでにそこを触られると嬉しがるようになった体がビクリビクリと震る。 はあ、はあと乱れた呼吸が狭い室内に響き、 それが僅かに反響し幾重にも重なる。 声のトーンは二種類だというのに、まるで複数人いるかのような気配になりサンジは震える。 流れたままの水が湯を冷ましているというのに、いつまで立っても身体は熱くなり続け、 脳味噌も熱く爛れたままで狂いそうな程である。 「…、は、やくイれろ」 ゆらゆらと押し付けられる腰の感覚に、、すぐさまにでもそれをサンジの中へ入れ込んでしまいたいという欲求と、 いつまでも逃げるそこを追いかけみたいという意地悪な考えが浮かびゾロは低く笑う。 その子供じみた感情は、どれだけ彼に惹きつけられているか分かってしまう瞬間でもある。 自分でも呆れてしまう程の独占欲。 楔を打ち込まれ喘ぐ姿も、嫌だと逃げ出す姿もどちらもその時にはゾロしか見えていないのだという確かな充足。 「……」 「も、う、のぼせ、ちまうって…ッ言ってんだよ…あ、あああぁ、ッぅ」 訴えは途中で遮られ、湯よりも何よりも熱い塊がサンジの中へと押し入る。 「おら、逃げんな」 「…っ、あ、テメッ、一言ことわ、ってから、にしろ。礼儀だっろがッ、あぁッ」 反論を遮るように更に最奥へと入りこみ、サンジの身体は限界まで反り返り、震えた。 「きついか?」 身体にやけどを追っ手から暫く、肌に触れることすら禁じていたゾロは、 ひさしぶりのその身体に完全に酔いしれ、己を限界まで大きく成長させていた。 「あっ、ん。で、でけぇッ」 咄嗟に上がったあられもない嬌声に更に大きくなったそれがサンジを奮わせる。 ぶるぶると細かく震える身体に痛いのかと、腰を引こうとしたゾロをとめるかの用にサンジの腕がぎゅうとゾロの太ももを握り締める。 「ッ」 力強いそれにゾロは思わず眉根を寄せるが、次の瞬間、今まさに目の前で起きていることに目を丸くさせる。 太ももを掴まれる痛みなどあっといいうまに消える程の衝撃。 太ももを支えにし、サンジが一人で腰をゆすり始めている。 ちゃぷちゃぷと跳ね返る湯がその激しさをあらわし、 熱い粘膜に絶え間なく上下に刺激されるその快楽にゾロも甘い呻きをあげる。 「ッ、ナニしてやがんだ、テメェ」 「ん、んっ。ひさ、しぶり、だからな」 その台詞の後に続く言葉が何なのかは、すでに喋ることも出来なくなりつつある二人には続けることができなかったが、 いっそう激しくなるサンジの腰使いに、ゾロも煽られ与えられる快楽だけをただ受け取るだけで精一杯でどうでも良くなっていた。 ざあざあと振りそそぐシャワーの音に混じり、リズム良く漏れ出る声は、既にどちらのものか判らない。 ただただ、息を吐いて吸う。その呼吸音だけで煽られる。 「ッ…うッ、クッ…!!!」 「ッ…ンッ、アァッ…!!!」 激しく揺れ動くサンジの腰を湯でふやけた手の平で掴み、 一度激しくゾロは打ち付けてやると、サンジの内部よりも熱い精液がゾロから迸り、 その刺激で更に、すっかり冷たくなった浴槽にサンジの熱い精液が放たれ、同時に達する。 「…は、ッ、ゾロッ」 「…ッ、何だ?」 潤んだ目で下からサンジに見つめられ、そんなに良かったかと満足の笑みを漏らしたゾロは次の台詞に固まった。 「…フロ掃除は、テメエ、な」 何でだと叫ぶ暇さえゾロには与えずに、逆上せきったサンジは湯へと沈んでいった。 END |
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すーいーまーせん 2004.7.20 |